ARを活用して既存のコンテンツに新たな価値を創造するTBSスパークルの取り組み

ARの取り組みのきっかけについて教えてください。

私たちTBSスパークルは、テレビ番組や映像制作を中心に活動する制作会社です。これまで、バラエティー番組やドラマ制作、ニュース情報番組やドキュメンタリーなど、幅広い業務を手掛けてきました。また、イベントの運営も行っており、多岐にわたる事業を展開しています。

これまで各部署が新しい試みに挑戦することはありましたが、全体としては革新性のある動きというのがなかなかできずにいました。そういった中で、弊社が持っているコンテンツや新技術を積極的に活用し、既存のコンテンツに新たな価値をもたらすことを目的とした「デジタルクリエーションラボ」を2022年4月に設立しました。

デジタルクリエーションラボの皆様

ここでは、研究開発(R&D)に重点を置き、これまでにない新しい取り組みを推進しています。今回、私たちは「地球を笑顔にする広場」というTBS主催のSDGsのイベントで相模原市と連携し何か新しい取り組みを行えないかと考えました。VRの活用やメタバース空間の創造など、さまざまなアイデアを模索しましたが、イベントの実施期間やコンテンツとの相性を踏まえ実現可能なものに絞った結果、ARを使用したブース体験に取り組むことが決定しました。

施策概要を教えてください。

相模原市にはJAXA相模原キャンパスがあり、宇宙を身近に感じられる相模原を体験してもらうためにJAXAと協力しブース出展を行いました。
その中で月探査ミッションに関連して、ARを使って実物大のロケットや月面を体感できる展示をJAXAさんに提案し、実現にいたりました。実際のH-IIAロケットや小型月着陸実証機SLIMは身近に感じる機会が少なく、ARを使えば、その目で大きさや形を体感してもらうことができると考えました。

相模原市内にJAXAのAR展示

また「世界遺産」という番組としての出展ブースでもAR展示を行いました。
元々、「世界遺産」が持ってるコンテンツを使って動く図鑑みたいなことできたら面白いよね、という話があり、その発想からスマホでポスターをスキャンすると、絵が映像となり動き出すポスターARを作りました。

「世界遺産」のAR展示

イベント当日は非常に好評で多くの方にお楽しみいただきました。
別でメインのコンテンツを用意していたのですが、ARが集客面で非常に活躍してくれましたし、相模原市とJAXAのブースではロケットの実際の大きさも楽しんでいただけました。
親の携帯を借りて自分で体験する小さな子供も多かったのが印象的でした。

palanARをご利用いただいた理由・決め手はなんでしたか?

ARをアプリのダウンロードを必要とせず、Webベースで、老若男女問わず多くの方に体験していただけるというのが理由です。また、無料プランの範囲内で3つARが作れるところも大きかったです。実際の制作に入る前に、テスト的に使用することで、AR施策の共通イメージやできることを把握することができました。

今後どのようにARを活用していきたいとお考えですか。

ARを活用してもっと色々な取り組みができると思っています。今回のようなイベントでの活用もそうですし、イベントで体験したことをARで残し、現場に来られなかった方に体験していただくとか、話題や交流のきっかけにできると思います。
また、Meta Quest 3などのデバイスを使って没入感がある体験も作ってみたいです。例えばそれをドラマのPRに活用できると楽しいと思いますね。

デジタルクリエーションラボの皆様2

今後palanARに期待することはありますか?

体験のしやすさとコンテンツのリッチさはトレードオフの関係にあると思っています。時にWebだと体験しやすさが優先になってしまう部分がありますが、フォトリアルな空間や、容量の大きいコンテンツもARで作成できるようになると、より色々な場面で使用できると思っています。
また、AR・VRデバイスでも制作を試してみたいです。

編集後記

今回のイベントではARが好評だったとお聞きし、大変嬉しく思います。ロケットの実物はなかなか見る機会がないものの、ARを使ってスケール感を感じていただけたなら幸いです。
ARで何ができるかといった共通認識を作ることの大変さがありつつも、技術的な期待も伺うことができ大変有意義なインタビューとなりました。
また、今後palanARに期待することで、AR・VRデバイスの話がありましたが、palanARで作成いただいたARはMeta Quest 3、 XREAL Airなどのデバイスでも体験いただけます。
palanARではこれからもより多くの方にARを知ってもらい、より様々な表現が可能となるように機能改修を進めてまいります。